６/７より始まった当院でのコロナワクチン接種ですが１０月末で予定した１回目の接種がすべて終了しました。あと少し２回目の接種が残っておりますが、患者さんには服装を気遣っていただいたり、時間を守って御来院頂いたりと本当に助かりました。

接種のためにいろいろ準備を手伝ってもらったり、時間外にたくさん働いてもらったスタッフにも感謝しています。

当院のコロナワクチン接種は他のどこの接種会場よりもスムーズであったと自負しております。皆様の協力なくして速やかな接種の実現は不可能であったと思います。

大変感謝しております。ありがとうございました。

コロナワクチンの最近の感染動向ですが理由ははっきりしませんが劇的に減少傾向にあります。（2021.1.4現在）ネットには情報が開示されていないだけだなどいろんな意見が書かれていたりしますが、クリニックで実際に患者さんと向き合い、検査をしているとやはり明らかにコロナウイルス陽性患者さんは減っています。当院では発熱患者さんの診療に力を入れており、連日多くの発熱患者さんが来院されております。コロナの検査も積極的に実施しておりますが皆さん陰性です。

（発熱患者さんは通常の外来患者さんと動線が被らないように、ゾーニングをしっかり行っているため申し訳ありませんが来院時の隔離は引き続き実施していきます。ご不便をおかけしておりますが、来院患者さんやスタッフの安全のため、また感染を再拡大させないために必要と考えております。ご協力をお願いします。）

さて、接種もひと段落し、コロナウイルスの感染拡大も落ち着き、やっと余裕が出てきたなと思ったら今度はインフルエンザワクチンの季節となりました。

一宮市では１０/１８よりインフルエンザワクチンの接種が開始となっております。

コロナウイルスに対するワクチンを打ったら今度はインフルエンザ？

嫌だなーなんて思われる方もいるかもしれませんが、大事なお話なのでブログでもお知らせさせてください。

２０２０－２０２１年のシーズンはコロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行という最悪のシナリオも想定され、接種が強く推奨されておりました。

幸い、昨シーズンはインフルエンザの流行はほとんど見られず、心配された同時流行は見られませんでした。

しかしながら、（インフルエンザは毎年のように流行を繰り返しており、多くの方が免疫を持っているため流行はある程度抑えられていますが、）今年は昨年全くインフルエンザがはやらなかった影響で社会全体の集団免疫が形成されておらず、大流行につながるのではないかとの懸念があります。

（インフルエンザは日本では例年１０００万人程度の感染者が発生し、３０００人前後の死者が出ている怖い病気です。昨年は感染者がほぼ見られない異常な状況でした。）

インフルエンザはインフルエンザウイルスによる急性の気道感染症です。一般的なかぜ症候群も主としてウイルス感染により起こりますがインフルエンザはかかった後に肺炎となることがあるなど通常のかぜと比べ重症化しやすい特徴があります。

流行前にインフルエンザワクチンを接種することで感染後にインフルエンザを発症する可能性を低減させる効果と発症した場合の重症化を防止する効果が報告されております。発症予防の有効率は報告により差はありますが５０－７０％前後とされております。有効性はあまり高くないように感じられるかもしれませんが、死亡回避の有効性は80％と重症化を防ぐという意味では非常に意味があると思われます。

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンのため接種後にインフルエンザを発症することはありませんが、免疫反応を起こさせて感染しないようにするものなので免疫反応が起こる際の炎症で接種局所の赤みや腫れ、痛みなどが10－20％の確率で起こります。

また、全身性の反応が起こることもあり、発熱、頭痛、寒気、倦怠感などが5－10％の確率で起こります。コロナワクチンで話題になったアナフィラキシーも頻度は稀ですが起こすことがあります。

接種に伴うリスクはゼロではありませんが大きな副反応の頻度は多くなく、１０００万人が感染して、死亡率もある程度高いという事や最悪のシナリオであるコロナウイルス感染症との同時流行という社会的な影響を考慮するとコロナワクチン同様　当院ではインフルエンザワクチンの接種を強く推奨します。

特に、高齢者や基礎疾患がある方、小さいお子さんでは重症化しやすかったり、インフルエンザ脳症を起こしてしまったりといったリスクがあるためお勧めしています。

コロナワクチン接種の前後２週間は他のワクチンは打たない方がよいとのことですので２回目接種が終わって２週間経過した方に当院では接種を進めていっています。

必要なワクチンですので、できる限り多くの方に気軽に打っていただきたいと思っております。

当院では例年通り予約なし、来院された方から順に接種を進めていくという方法で対応を続けていきます。

（報道にもある通り、ワクチンの供給は例年よりも少ないことは間違いありませんが、当院では例年多くの患者さんに接種している関係で入荷数も多く、当院の在庫は現状まだ大丈夫です。念のために電話で在庫確認していただくとより確実です。）

コロナワクチンの３回目接種に関してはまだ情報が入ってきていないためまた詳細わかりましたら随時アップしていこうと思います。

宜しくお願いします。